オリジナルのFPCMでの追加機能の続きです。
8.回路の自己診断機能
9.自己診断で異常を検知した際のデッドマンスイッチ機能
最近では常識的ですが自己診断機能を有しています。
マイコン内のプログラムが自らの故障を発見すると
デッドマンスイッチ機能がリレー回路で電圧確保を行い
エンジンを停止させないようにしています。
デッドマンスイッチは直訳では「死んだ人のスイッチ」です。
不気味な名称のこれは、
運転手が意識を失った操作不能の状態に陥った際、
自動的にブレーキをかけるようなシステムの総称です。
制動のためのブレーキだけではなく
航空機でのパイロットの操作が途切れた場合、
飛行を継続させるような機能もあります。
純正FPCMの故障による突然停止や
希薄燃焼の発生によるエンジンリスクを
オリジナルのFPCMでは抑止するようになっています。
デッドマンスイッチ機能作動時は、
FPCMとしての性能は無くなりモーターは常時全開になりますが
エンジンを停止させない事を最優先させる安全回路は必須で、
本来であれば純正のFPCMがこれを有しているべきだと考えてます。
何らかの理由でデッドマンスイッチが常時作動している場合、
通常はエンジン始動前のキーオンで
2.5秒で止まる燃料ポンプの作動音が続きます。
故障と識別する事ができますが、
部品の選別や基盤の構造、プログラム制御などで
耐久性は純正比べ大幅に高くなっていますので
消耗などによる故障が発生するのは純正品より長く、
ずいぶん先になると予想しています。
10.純正FETを高容量高耐圧のFETへ変更
↑スイッチ機能を持つ純正FETは発熱による故障が多く
オリジナルのFPCMでは、新型のFETを採用しています↓
一つで純正の4つのFETの仕事をこなし
耐久性を含め、性能は大きく向上しています。
半導体の進化はすばらしく、
先のデッドマンスイッチの故障による発動の可能性は
純正のFPCMで最も多い故障のひとつであるFETの変更で
大きく低減されるはずです。
放熱のためにケースにボルトで取り付ける必要も無く、
初期テストでは約70℃が上限の温度でしたが、
基板やプログラムの対策の追加でより温度を下げる事に成功しています。
(続きます)